第405回 例会2023年10月4日(水)0:00〜2023年10月10日(火)23:59 開催
開 会
点 鐘
国 歌
ロータリーソング
四つのテスト
会長の時間
2023-2024年度会長 大塚 和光
皆様、おはようございます、こんにちは、こんばんは。どれか当てはまるもので、先ずは、ご挨拶。2023-24年度会長を務めます大塚和光です。どうぞ、よろしくお願い致します。
今回は世界と日本のエネルギーに関する状態はどうなっているのかを見てゆきます。
世界のエネルギーの現状
日本で暮らしていると、電気が使えない地域がまだあるとは信じがたいのですが、世界では約7.9億人(2018年)が電気を使うことができていません。エリア別ではサハラ以南のアフリカで電力不足が集中しており、約5億4,800万人に影響を及ぼしています。
日本ではインフラが整備されており当たり前のように電気を使っていますが、世界には電気が使えずに生活している人たちがいます。電気の供給が安定しないと、日々の暮らしにどのようなことが生じるでしょうか。
例えば、生活必需品となっている携帯電話が利用できなくなると、キャッシュレス決済に依存している場合、一切買い物ができなくなります。また、私たちが普段から仕事や勉強で使うパソコンやタブレットも利用が困難になり、教育や産業発展の遅れを招きます。
他にも、急を要する医療の遅れが発生したり、部屋の照明や家電なども利用できなくなったりします。
これらは電気の供給が安定しないことで生じる一例ですが、エネルギー不足は人々の日常生活を制限することがわかります。つまり、逆に安定したエネルギー供給ができれば、人々の豊かな暮らしの実現に繋がります。
再生可能エネルギーは必ずしも大規模な設備が必要でなく、燃料の輸入も不要なため、電気がない地域・途上国への導入・普及が可能です。生活水準が上がって新たな産業が生まれれば雇用に繋がり、貧困の解消にも影響します。
今後電力使用の増加が考えられる業種
電力の使用が今後増加すると考えられる業種として、IT業界が挙げられます。コロナ渦で在宅勤務・テレワークのような新しい働き方が定着し、AIや5Gなどの技術を活用したさまざまなITサービスが登場しています。スマートシティの実現や再生可能エネルギー事業の発展などからも、ITサービスの需要は今後もさらに高まると言えます。
今後も続く需要の高まりに伴って、データセンターの消費電力量の増加が課題として挙げられます。なお、経済産業省によると世界の消費電力量は2030年には約16倍、2050年には約168倍(いずれも2018年度比)と公表されています。
同省は、2050年のカーボン・ニュートラルの実現に向けて、IT機器自体のエネルギー効率の向上・ソフトウェアがIT危機を効率良く使うことが、データセンターの省エネ・脱炭素社会の実現に繋がることを示しています。
日本のエネルギーの現状
一人当たりの電気使用量が多い
日本は、一人あたりの電気使用量が年間7,935キロワット(2019年)と多く、世界平均の2.4倍の消費量です。国別の電力消費量割合では中国・アメリカ・インドに次いで、世界4位の電力消費量です(2019年)。
最近はコロナウイルスの影響によりデジタル化が進んだことで、消費電力量はさらに増加傾向にあります。日本のエネルギーはどのように消費されているでしょうか。経産省によると、2020年度のエネルギー消費の構成比は企業・事業所61.9%、運輸部門が22.3%、家庭部門が15.8%でした。今後IT業界では電力使用が大幅に増えることが予測されているので、企業・事業所の構成比が大きくなることが予測できます。
なお、家庭部門のエネルギー消費は、動力/照明他34.0%・給湯27.8%・暖房25.1%・厨房10.7%・冷房2.4%の順で構成されています。一人ひとりの節電の取り組みが、CO2の排出を抑え、気候変動対策にも繋がります。
電力自給率が低い
2019年度の日本のエネルギー自給率は12.1%であり、他のOECD諸国と比べても低水準となっています。約88%の化石燃料エネルギーを海外からの輸入に頼っているため、国家間の関係性の安定なども条件となり安定的な供給が大きな課題です。
なお、日本は原油の約90%を中東に依存しています。中東は政情が不安定な地域のため、情勢によっては世界のエネルギー価格の高騰も懸念されます。
ちなみに、2010年には日本の自給率が20.3%もあり、さまざまな要因が重なって現在の水準になっています。その大きな原因が、日本のエネルギー資源が乏しいことです。日本は1970年代のオイルショックを経て、化石燃料への依存度を下げようとさまざまなエネルギー源を使うようになりました。しかし、東日本大震災による原子力発電所の停止をきっかけに再び火力発電が増加し、2018年度の日本の化石燃料依存度は85.5%です。
化石燃料に依存していると気候変動の要因であるCO2が排出され続けます。それを防ぐためにも、国内資源を利用して発電できる再生可能エネルギーの導入が求められています。
そうした状態にもかかわらず化石燃料を使った発電がまだ続く理由は何なのでしょうか。
日本が石炭・石油主体の発電をする理由
石炭火力発電はCO2を排出するため環境に悪影響を与えています。しかし、日本はガス主体ではなく石炭・石油主体の発電を続けようとしています。その理由を考えてみましょう。
供給の安定性があり、長く使える
石炭は他の化石燃料に比べて採掘できる年数が長く、存在している地域が欧州・ユーラシア・北米・アジア大洋州など分散していることから、安定した供給が期待できます。日本は原油の約90%を中東に依存していますが、石炭は地域に偏りがなく、政情リスクの高い中東に依存することもありません。そのため、エネルギーの安全確保が望めます。
低コストで発電できる
石炭は原油やLNGに比べて、発電コストの低いエネルギー源です。価格の変動もないので、安定して活用できます。
他にも、石炭火力発電に対する技術開発が進められ、環境負荷が抑えられていること・少量の燃料でたくさんの電気を作ることのできる効率性があることなども、日本が石炭火力発電を継続して使う理由として挙げられます。
ブンアン2石炭火力発電事業について
ブンアン2石炭火力発電事業とは、日本の三菱商事・中国電力・四国電力などが出資するベトナムの石炭火力発電事業です。ベトナムでは最大電力が年々増加しており、10年前の2.5倍となっています。火力電源開発に遅れがあり、国内の発電電力量の約3割を水力発電に頼っていますが、天候次第では安定した電源供給ができない状態です。そのため、ベトナムでは石炭火力が必要な電源だとされています。
石炭火力発電は気候変動の要因であるCO2を排出する点で、投資を撤退する国が出てきています。
当然ながら、この石炭火力発電事業には国内外から多くの批判が集まっています。2021年には「環境・持続社会」研究センター・国際環境NGO FoE Japanなどが、融資契約や出資に係る金融機関および企業に対して「ベトナム・ブンアン2石炭火力発電事業から撤退すべき」との声明を出しました。
そもそも日本はパリ協定に合意しており、2025年にCO2排出実質ゼロ、2050年の脱炭素社会を達成するために国をあげた取り組みの実施が求められています。同声明では、世界では石炭火力からの早急な脱却が求められており、本事業は気候変動対策とまったく逆行するものだと指摘されています。
石炭火力発電が気候変動に与える悪影響の他に、国際環境NGO FoE Japanはブンアン2石炭火力発電事業に対して、以下の問題点を述べています。
適切な住民参加の欠如
事業者は現在起きている問題・これから生じる問題について、十分な説明を現地住民に行っていないと指摘しています。
複合汚染問題
石炭の輸送時に、周辺に汚染が撒き散らされていると指摘されており、実際に近郊の海で魚の大量死を招いています。
再生エネルギーの拡大と経済的合理性
同事業の計画が進められた2007年に予測できなかったほど、ベトナムで再エネが拡大しています。風力や太陽光などの再エネの方が低コスト(大気汚染対策コストも含む)だと算出されています。また第三者の分析によって、この石炭火力発電事業の機関に発生する収支が損失になると算出されている点も指摘しています。
ベトナムのように電力が安定しないなか生活している人が世界にはたくさんいます。しかし、世界で気候変動対策を進めていこうという状況では、日本の火力発電事業への出資は真逆の取り組みであり、パリ協定に反しています。気候変動対策に向けて、火力発電以外の代替案や、緩和策の検討などを行うことが必要だと言えます。
幹事報告
2023-2024年度幹事 原 いづみ
◆財団室NEWS 2023年10月号◆
下記よりご覧ください。
【202310 TRF News】
◆2023年10月「地域社会の経済発展月間」及び「End Polio Now」リソース◆
下記よりご覧ください。
【2023年10月|地域社会の経済発展月間】
【2023年EPNリソースのご案内】
◆米山功労者表彰 表彰品追加のお知らせ◆
下記よりご覧ください。
【米山功労者表彰 表彰品追加のお知らせ】
◆ロータリーレート◆
10月 1ドル=149円
◆ガバナー公式訪問お礼状◆
下記よりご覧ください。
【お礼状_アーカス湘南RC御中】
◆第57回 神奈川県ロータリーアン親睦テニス会(上野杯)のご案内◆
詳細は下記よりご覧ください。
【R県テニス会】
委員会報告
出席委員会
第404回例会 出席率 66.6%
会員数 3名 出席者 2名 欠席者 1名
Visitors
第404回例会のビジターコメント
前回はありませんでした。
Smile Box
第404回例会のスマイル報告
ガバナー公式訪問(移動例会:2023年9月30日開催)のスマイル報告になります。
国際ロータリー第2780地区 2023-2024年度ガバナー 田島 敏久 様(相模原西ロータリークラブ)
今日は、公式訪問に来ました。
よろしく お願いします。
国際ロータリー第2780地区 第3グループガバナー補佐 村上 進 様(藤沢東ロータリークラブ)
今年度第3グループAGの村上です。
1年間よろしくお願い致します。
国際ロータロータリー第2780地区 地区幹事 大河原 幸夫 様(相模原西ロータリークラブ)
本日、ガバナー公式訪問、急にお伺いして申し訳ありません。
皆さまとご一緒にロータリーをたのしみたいと思います。
よろしくお願いいたします。
アーカス湘南ロータリークラブ 会長 大塚 和光
「焚くほどは風がもてくる落葉かな」良寛
アーカス湘南ロータリークラブ 幹事 原 いづみ
本日はよろしくお願いします。
合計18,000円
ありがとうございました。
今週のプログラム
卓話
今週のプログラムは、主として先日移動例会として開催したガバナー公式訪問の卓話を収録したものになります。
当日欠席した会員はこちらの視聴が必須となりますが、ビジターとしてご出席頂いております方、特に当地区のクラブに所属されている方にとっては同じ話を何度も聞くことになってしまうと思いますので、今回の例会に限り、前回の例会の卓話、久保田英男パストガバナーによる「ロータリーの友」誌連載の番外編を再掲載させていただきます。こちらをご一読くださいませ。
卓話(会員向け):2023-2024年度 ガバナー公式訪問
※2023年9月30日(土)移動例会として収録
※コロナに関する発言において、武漢について中国政府の立場と異なる発言をされているされている箇所があります。これについては問題視される可能性があると思われますが、あくまでもガバナー公式訪問における田島敏久氏の発言であり、当クラブでは責任を負うものではありません。
卓話(ビジター向け):ロータリーの友連載番外編
『ロータリーの友月間に寄せて』 卓話者:久保田 英男 様(鎌倉ロータリークラブ)
PDF版【『ロータリーの友月間に寄せて』】(太字をクリックして開いてください。)
※第404回例会(2023年9月27日~2023年10月3日開催)からの継続掲載となります。
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