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第299回 例会2021年5月26日(水)0:00〜2021年6月1日(火)23:59 開催

開 会

点 鐘

ロータリーソング

四つのテスト

会長の時間

2020-21年度会長 大塚 和光

 皆様、おはようございます、こんにちは、こんばんは。どれか当てはまるもので。

 世に報道番組はお堅いものから報道バラエティーに至るまで沢山あります。最近、私はほぼ毎日お昼前後に6チャンネルのTBSテレビで放送される「ひるおび」を見ることが多いのです。お笑いタレントと言われる人たちに偏見を持つわけではありませんが、この番組のコメンテーターは皆さん俗に専門家と言われるお堅い職業ばかりですから特に笑いを取るような発言はありません。私のような者には硬すぎず柔らか過ぎず聞き易いコメントが多いのです。
 その中のお一人に政治ジャーナリストの田崎史郎さんがいます。1950年生まれですから私より5歳お若いのですが風貌、見識からも大先輩なのだろうとずっと思っていました。
 5月9日付の朝日EduAに3月16日付朝日新聞オピニオン面からの転載記事がありました。「人間性知るため不可欠」と題したものです。
 今年1月にコロナ禍での政治家の会食が問題になった時、彼が「政治家は会食するのが仕事です」と解説したら、視聴者から数千件の質問が殺到したそうです。「政治家はリモートでは仕事できないのか」とか「食事代は誰が払っているんだ」いうものが多かったそうです。一番ショックだったのは「リモートでも出来るんじゃないか」という声だったとか。
 田崎さんの考えでは政治には会食が不可欠で、それは会食の最大の目的がお互いの人間関係を深めることだと思うから、と言います。新型コロナウイルスの影響で「会食そのものがいけない」という空気が広がるのは間違いだ、と。感染拡大防止のためにしてはいけないのは、ルールを守らず大人数で遅くまで会食、つまりは単に飲み食いすることです。会食を通じて人と人とのつながりを深めること自体を否定してはいけないのです。
 会食のメリットは長い時間を一緒に過ごせることです。日中、例えば仕事場で差しで話せるのはせいぜい30分ですが夕食なら2時間は話せます。話題が色々な方面に広がっていくことで相手の人間性がわかるのです。これは政治に限らずどんな分野でも同じでしょう。
 政治は人間が動かし、人間を動かすのは感情です。他人に感情を自分にプラスになるように育むことが政治家にとっての大事。権力闘争では、その人物が信頼できるかどうかが重要になることも。だから、食事を重ねることで人間関係を深めてゆく。
 田崎さんによると政治家が誰と会食しているかというと、最も多いのは国会議員同士で、次に官僚、マスコミで地元にかえったときは地元の有権者です。まあ、有力者ですね。 田崎さん自身も政治記者として政治家を会食に誘ったり誘われたりしてきたと言います。安倍晋三前首相と新橋の寿司屋で会食したことから、一部の人からは「スシロー」と揶揄されているそうです。
 彼は直截に、総理らと会食してきたのは権力中枢に食い込むためだと言います。そして、政権を擁護するコメントばかり言うと批判する人もいるが、政権が何を考えているか、という事実を伝えているつもりだとも。会食での話は基本的にオフレコだが、人々に伝えるべき真実について、いずれはきちんと書くつもりだとも。書くのをやめたら記者を辞めるのが彼の覚悟のようです。

 3月31日付朝日新聞夕刊に「会食への欲求 歴史でひもとく」の見出し記事があります。食文化の変遷に詳しい歴史学者の原田信男さん(71)が「感染症にかかる危険を冒してまで人はなぜ一緒に食事をしようとするのだろうか」という問題を歴史的に考察し出版した「『共食』の社会史」(藤原書店)を紹介しています。
 原田さんによると、誰かと一緒に食事する「共同飲食」(共食)は人間特有の行為で、同じ時間に同じ場所で同じようなものを食べることで親近感を強める作用があるとします。英語ではTo drink of the same cup 、日本語では同じ釜の飯を食う、と言います。人類史的に見ると、共食は人類が進化してゆく過程で集団で狩猟を行い調理のため火を使うようになる中で獲得された文化だと言います。歴史的な宴席の変遷の記述など興味深いものが多いと思います。鎌倉市の中世の遺跡から出土した大量の箸とカワラケなど300人を超える御家人の宴席の跡だそうです。
 日本の政治家は古くから公の場での合議などによって政策を詰めるのではなく、当事者間の主観的合意で決めてきたので、こうしたあいまいな合意を形成するのに共食は有効な手段だったのです。近代民主主義が実現されて以後も、きちんとした議論と手続きを踏むシステムは形成されておらず、政治家の共食がコロナ過中でも収まらない理由であると結論しています。明治天皇が五箇条の御誓文で「万機公論に決すべし」と宣ってから久しいにも関わらずですが、前述の田崎さんのような「現場の声」と合わせると実に興味深いのです。
 現代社会は食事時間のずれから一人で食事をする孤食を生み出しました。今はウイルス感染というリスクを伴う共食を避けざるを得なくなっています。共食を避け個食が奨励されます。しかし、人間は社会的な生き物です。人と人とのつながりを確保するための共食は形は変わっても、いつの時代でも必要とされていくのではないでしょうか。
 

幹事報告

2020-21年度幹事 石田 裕樹

◆2021-2022年度 地区カレンダー◆
 下記よりご確認ください。
 【地区カレンダー(田島年度)_5月21日現在配信

 

委員会報告

出席員会

第298回例会 出席率100%
 会員数4名 出席者4名 欠席者0名

奉仕プロジェクト委員会

◆アーカス湘南RC お米プロジェクト~ご飯を食べてポリオ根絶!~◆

 前回例会会期中の申し込みは7件でした。各種会合なども通常時のように開催とはいかずなかなか宣伝も難しいとは思いますが、終了までもう一押し、最後の一押し、皆さんご案内よろしくお願いします‼

 
 案内用資料はこちら
 【アーカス湘南ロータリークラブお米プロジェクト案内
 【アーカス湘南RCお米プロジェクト申込書

Make Up

第298回例会のビジターコメント

前回はありませんでした。

Smile Box

第298回例会のスマイル報告

前回はありませんでした。

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第297回例会のスマイル報告漏れがありましたので、下記ご報告いたします。

茅ヶ崎RC 田中 賢三 様


ロータリー活動に積極的にご尽力をいただき、心より感謝いたしております。 以前からお聞きしていたポリオ寄付の協賛をさせていただきますのでよろしくお願い致します。

 

カレンダー

卓 話

きものがたり歳時記(十二)

卓話者:十一代目 大塚重郎右衛門 様

 
 五月に入り、すでに夏のような暑い日が続いています。そろそろ今年の「ゆかた」をどうしようと考える時ですね。
 そもそも、浴衣と単衣の着物の違いって何でしょうか。まずは着方ですね。浴衣は素肌の上に一枚で着ます。場合によっては肌襦袢の上ですけど。単衣の着物は下に長襦袢を着るので襟元には半襟が覗きます。半衿、ですか。
 着物が日常着だった頃は柄でもその区別がはっきりと分かれていました。浴衣には「浴衣らしい柄」しかなかったからです。色は紺と白で、注染、または絞り染で涼を呼ぶすっきりとした柄が好まれていたようです。今は、浴衣と言われているものにも様々な色・柄・素材が出てきました。絵羽物の浴衣なんていうのもあります。絵羽柄の振袖浴衣を一枚だけとってあります。もう染屋も潰れて手に入らなくなりました。素材では最先端の技術で木綿よりも涼しい物も出来て、単衣の着物と浴衣、その差が曖昧になっています。普段着きものユーザーには嬉しい傾向ですよね。

 浴衣
  湯帷子の略。絹地で作った外出用のもある。くつろいで着る夏の家庭着。
  初浴衣・藍浴衣・貸浴衣・古浴衣・浴衣掛(ゆかたがけ)。
   浴衣著て少女の乳房高からず       虚子
   生き堪へて身に沁むばかり藍浴衣    多佳子

 「綿麻」「綿絽」「変わり織」。これ、何のことかわかりますか。すべて浴衣生地の素材や織り方なんです。
 綿麻とは浴衣生地の一種で特徴はその名の通り「綿」と「麻」の両方の糸が織り込まれていることです。生成りがかった生地の色で、麻のおかげで熱を逃がしやすいため、通気性が良く、吸水性があり、速乾性にも優れています。シワになりやすいという麻の特徴も、綿を混ぜているのでシワがよりにくくもなっています。綺麗に畳めばネットに入れてご自宅の洗濯機で洗えます。
 綿絽は「絽」という見た目にも涼やかな透け感ある素材です。絽とは、レース状になるように、搦(から)み織りという方法で織られた素材です。この搦み織りに変化を付けることで横に間隔が入る様に織られています。また、綿絽の綿は「木綿」の綿です。だから綿絽は木綿で絽織の生地ということです。綿絽は少し大人な雰囲気が出せるゆかたです。涼やかで上品な綿絽浴衣。絽のゆかたは他のものに比べて透け感が強いです。透けるのでスリップは必須。透けにくい素材の浴衣なら浴衣用のスリップなしで下着のみで着ている方もいらっしゃいますが、綿絽のゆかたを着る時に下着だけは危ない。透けにくい素材でも日が昇っている時にお出かけする場合は、実は透けていたりするので浴衣用のスリップ着用をお勧めします。
 浴衣によく使われる変わり織に紅梅があります。素材が綿なら綿紅梅、絹なら絹紅梅です。季寄せに書いてあるのは絹紅梅ですね、多分。紅梅織とは、細い地糸の間に数本引き揃えて一本にした太い糸を一定の間隔をおいて織り込み、布の表面に縦・横または格子や縞の凹凸を浮き出させた薄手の織物のことです。高配織、勾配織とも書きます。東京の青梅地方が主産地だったことから、四つ入青梅ともいいます。とても肌触りの良いものですよ。
 しかし、浴衣生地としては圧倒的に綿コーマ糸を使った平織生地が多いですね。丈夫な綿素材の平織は浴衣生地の織り方の中でも一番ベーシックな織り方になります。経糸と緯糸を一本ずつ交差して織られるので、丈夫で破れにくいのが特長。横から見たときに凸凹がなく、またしっかりしている分、透け感もあまりありません。
 この綿コーマ糸は平織りの浴衣には勿論、洋服やインテリア用品の生地としても多く使われています。不純物(不揃いの糸)を取り除く工程がある為、高級な綿糸とされています。細番手の物は柔らかくて糊付けも要りませんね。
 湯上り用の湯帷子、浴衣だった「ゆかた」は今や立派な夏の外出着。ですから昼間きもの風に着て、お出かけをするなら足袋を履いて長襦袢を付けて、きもの風に着こなすのがお勧めです。長襦袢が暑いという方は専用のスリップがあります。麻の絽や紗などの夏素材の半衿を付けて涼やかに、足元もレース足袋にしたりとコーディネートを考えるのが楽しいですね。因みに、半衿をするなら足袋を、足袋を履くなら半衿を付けた方がバランスが良くなります。
 どうでしょう。やっぱり着物って面倒だな、と思われましたか。でも、これまで書いてきたことは法律でも憲法でもございません。ですので守らなかったからといって誰かに捕まったりはしませんし、切腹することもないでしょう、当たり前ですが。しかし、長く着物を着てきた日本人が「これが気持ちよく着られるし、お洒落よね。」といって受け継がれてきた着物の楽しさでもあるのです。
 着物のお洒落に「季節の先取り」があります。これから訪れるであろう季節を待ちわびる気持ちを装いに込める事は古来からお洒落とされてきました。袷に紗の帯を締めたり、ね。逆に、いつまでも過ぎ去った季節の物を着るのは良くありません。秋にアロハシャツを着ているようなもので。この基本を押さえて自由にお洒落を楽しみましょう。

※引用文は山本健吉編【季寄せ】(昭和四十八年文芸春秋社刊)による。

 

※本稿は阿夫利嶺俳句会の月刊誌「阿夫利嶺」に掲載されている連載を編集して掲載しております。※

閉 会

点 鐘

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