第364回 例会2022年11月9日(水)0:00〜2022年11月15日(火)23:59 開催
開 会
点 鐘
ロータリーソング
四つのテスト
会長の時間
2022-23年度会長 大塚 和光
皆様、おはようございます、こんにちは、こんばんは。どれか当てはまるもので、先ずは、ご挨拶。2022-23年度会長を務めます大塚和光です。どうぞ、よろしくお願い致します。
2018年に発表された報告書によると、5歳の誕生日を迎えることなく亡くなる子どもは年間540万人にものぼっています。これは5.8秒の間に一人、1日に約1万5,000人もの5歳未満児が命を落としている計算です。また、5歳未満の死亡者の中でも特に新生児の割合が高く、生後28日(4週)以内に命を落とす新生児は年間で250万人にもおよび、1日に7,000人もの新生児が亡くなっていることを意味しています。そして、2017年の世界の5歳未満児死亡の半数がサハラ以南のアフリカ地域、30%が南アジア地域となっており、一部の地域に集中していることがわかります。
出典:国連・死亡率推計に関する機関間グループ(IGME)「2018年度版 子どもの死亡における地域(開発レベル)別の傾向」
これらの地域で小さな子どもが命を落としてしまう原因として、最も多いのが「伝染病、感染病」です。小さな子どもたちは抵抗力が弱く、ジフテリア、はしか、百日咳、破傷風といった病気にかかってしまうと死につながるリスクも高まります。栄養不足や予防接種の不足、衛生環境の悪さなどが原因となっているものばかりで、これらの病気は適切な予防や治療ができれば防げるものですが、それが受けられないために多くの子どもたちが命を落としています。
栄養不足
子どもが健康を保ち成長するために十分な食料が安定して供給されていないことから、子どもたちは栄養不足となってしまいます。栄養不足によって体力や免疫が低下し、感染症に対する抵抗力も弱まります。飢餓状態にある地域では、年齢に対して成長が遅い、体重身長が足りない子どもが多いことも栄養不足が関係しています。
水・衛生環境が悪い
「安全な水」が不足していることも挙げられます。水は生活していく上で必ず必要なものですが、生活している地域に安全な水がない場合は遠くまで水を汲みに行かなければなりません。そして、その水も地域によっては泥や動物の排泄物が混じっているなど、汚れた水を飲んで生活していることもあるのです。汚れた水には雑菌が繁殖していることも多く、水を飲むことで病気を発症することもあります。小さな子どもは対抗力も弱いために菌に負けてしまうのです。
またトイレなども整備されておらず、屋外で排泄したり菌が繁殖しているトイレで用を足さなければならず、そこから病気が蔓延することもあります。
医療サービスが受けられない
現在問題となっている感染症の多くは適切に予防接種や治療を受けることができれば防げるものです。こういった国や地域ではワクチンが不足していたり、人口に対して医師や医療施設が不足していることが原因で医療サービスが受けられないことが多いのです。
出典:日本ユニセフ 公式サイト
栄養面について
飢餓による栄養不足に苦しむ子どもたちを救うためには、安定した食料の生産、供給が欠かせません。それは一時的な食料の支援ではなく、長期的に国や地域の人々が自立して生産、供給できるシステムを作るということが重要になります。
そこで現在、生産しやすい作物の生産システムの構築や作物の安全な貯蔵、保存方法の確立、生産地から消費地までの輸送インフラの整備などが進められています。自分たちで生産し、それを販売することで経済的な基盤を固め、購入力をつけることで自立し、持続的可能な発展の基礎を作っていくのです。
水衛生について
安全で健康な生活をおくるためには、安全な水と水回りの衛生環境は非常に重要です。
きれいな水が供給されていない地域には井戸を作ったり、給水設備が整備されたりすると同時に衛生的なトイレや下水処理施設の建設が行われています。
また、長期的にその地域でサービスを行っていくためには安定して収益を上げるということも必要です。そこで下水や汚物処理のサービスを行っている企業が、その地域で集めた糞便からバイオマス燃料を製造して販売して収益を安定して上げるという取り組みも行われています。そうして収益を上げることで下水や汚物処理にかかるコストを下げることができているのです。
幹事報告
2022-23年度幹事 原 いづみ
◆ガバナー月信11月号◆
下記よりご覧ください。
【月信2022 第5号】
◆公式訪問お礼状◆
下記よりご覧ください。
【お礼状_アーカス湘南RC御中】
◆2022年 決議審議会の結果について◆
下記よりご確認ください。
【決議審議会:結果】
◆2022年手続要覧掲載予定時期のご案内◆
2020年の資料販売終了に伴い、今回の手続要覧から英語・日本語版ともにMy Rotaryへ掲載されるPDF版のみの取り扱いとなります。
こちらはRI本部の決定によるもので、全世界共通となっております。
現在、2022年手続要覧の英語版につきましては、【https://my-cms.rotary.org/en/document/manual-procedure-035】からご確認いただけます。
なお、日本語版につきましては11月中にMy ROTARYの組織規程のページ【https://my.rotary.org/ja/learning-reference/about-rotary/governance-documents】へ掲載予定となっております。
◆「第20回記念ロータリー全国囲碁大会」結果速報◆
下記よりご覧ください。
【「第20回記念ロータリー全国囲碁大会」結果速報[13123]】
委員会報告
出席委員会
第363回例会 出席率 66.6%
会員数 3名 出席者 2名 欠席者 1名
奉仕プロジェクト委員会
Make Up
第363回例会のビジターコメント
前回はありませんでした。
Smile Box
第363回例会のスマイル報告
前回はありませんでした。
カレンダー
卓 話
本例会における卓話は、本来であれば2022年11月2日(水)に移動例会で開催されました、本年度のガバナー公式訪問における佐藤祐一郎ガバナーの卓話を収録したビデオを掲載するところでありますが、編集の都合上次回以降の例会にて掲載とさせていただきます。
きものがたり歳時記(三十四)
卓話者:十一代目 大塚重郎右衛門 様
新絲
今年の繭から製した新生糸。夏引の糸とは麻にも言う。
新糸や梱上がりの祝ひ酒 芒風
新絲(新糸)の傍題として「新生糸」の語があります。この生糸や綿糸などを梱包した物の数量を表す単位の名称に「梱」があります。梱にはいろいろな読み方があり、読み方と割合は凡そ次の通りとされています。「こり68%・こうり20%・くく4%・こおり4%・しきみ4%」
この例句の用法の場合は新糸の梱包が仕上がったということでしょう。最後の「しきみ」は「門や部屋の内外の仕切り・仕切りの木」のことですが現在はあまり使われることのない用例だと思います。この文字の読みと他の意味は小学館デジタル大辞泉等によれば概ね次のとおりです。
【梱】[音]コン(呉)(漢)。梱包(こんぽう) [訓]しきみ・こり・こうり
1 縄などでくくること。また、荷づくりした荷物。
2 こり。こうり(行李)。竹やヤナギの枝で編んだかご。
3 包装した荷物やそれを数える語。
4 梱包した綿糸・生糸などの数量を表す単位の名称。綿糸一梱は400ポンドで181.44キログラム、生糸一梱は九貫目で33.75キログラム。
また「化学繊維の用語集」には取引単位、俵・梱・玉・反・疋・デカ・グロスの一つとして挙げられ、いずれも繊維原料、製品等を一定の重量・長さ・数量で包装した場合の単位となっています。梱(コリ)baleは普通は輸出用綿糸の梱包を言い、一梱は40玉=400ポンドですが糸によってまちまちです。俵baleは綿花・羊毛等の包装単位で産出国によって違います。玉bundleは糸を結束したもので一玉は10ポンドとされます。
ついでながら「しきみ」で「樒」の漢字をあてるものがあります。樒はアウストロバイレヤ目マツブサ科シキミ属で仏教の儀式で使われることが多い植物です。この樒は有毒の種を出します。そのため樒を備えておくとお墓から動物を避けることができるので、土葬の時代、お墓を守るという目的だったようです。取り扱い注意の植物なのですが独特の香りがあり、お墓のお供え物として最もポピュラーだったのです。ちなみに「しきみ」と「しきび」は同じ植物(樒)を指しています。方言のようなものです。
もう一つ、ついでに榊について。樒と榊は、どちらも広葉樹で殆ど同じに見えてしまいます。でも実は植物的にも使われ方にも差があります。榊はツツジ目モッコク科サカキ属で「神道」に関係します。榊の文字にも含まれているように「神」と「木」でなんとなく神様に関係していると想像できますね。「神棚」に備えられている植物です。殆ど香りがありません。樒と榊は仏教と神道の違いです。
新真綿
今年の繭から製した新しい真綿。おもに屑繭からとる。手づくりを乳母がおこしぬ新真綿 三木
蚕が作る繭から絹糸が作られるのですが、真綿は糸に出来ないような屑繭から作った絹系の綿のことです。この真綿の色ですが、布施明さんの名曲「シクラメンのかほり」の冒頭に「真綿色したシクラメンほど」という歌詞で登場するため言葉としてはとても有名な色です。しかし市販の色材等には殆ど存在しない色で、作詞・作曲をした小椋佳さんが勝手に作った色だという人もあります。はっきりとは言えないものの確かに存在する色で「ほんのり黄色っぽい白」といった暖かみのあるオフホワイト系の色です。実際のシクラメンはサクラソウ科の植物で白い花だけを咲かせるわけではなく、花の色は紫色系、うす紅色系、オフホワイト系、純白系など様々ですね。
又、本真綿紬とは、繭を蒸してふかふかの綿状にした真綿を指先で紙縒りの様に一本一本撚って糸にしたものを経糸と緯糸の両方に使って、いざり機で手織りした織物です。
一般の紬が経糸のみに真綿の糸を使い緯糸は普通に紡績した糸を使って織られているのに対して全てが真綿という意味で「本真綿」と言うのです。糸を撚るのも織るのも手作業なので織り上がるまで四ヶ月ほどかかるそうです。機械できっちりと撚られた糸と違って撚りが甘いため機械織りすると切れてしまうのです。だから手織りのみです。軽く暖かく皺になりにくくて丈夫、しかも独特の艶があって、しなやかです。着れば着るほど、その艶が増していきます。昔は女中さんがまず寝間着として一年ほど着て、良い艶が出た頃、仕立て直して奥様が着たと言われているほどです。
ただ、今は手間賃が高い事もあり、お値段がちょっと高いのです。でも、最初にこの本真綿紬を着たら絶対に着物が好きになります。だから初心者にこそ本真綿を勧めます。そして、礼装の訪問着などではなく本間綿紬のお洒落着からきものに馴染まれたら着物が大好きになること受け合いです。着ていて楽なのは勿論ですが着つけるのも楽です。式服や礼服に比べ、これがいちばん早く着付けられるし、ばたばた一日中動き回っても着崩れしません。着心地が良い上に何とも言えない存在感があり格好良いのです。
※引用文は山本健吉編【季寄せ】(昭和四十八年文藝春秋社刊)による。
※本稿は阿夫利嶺俳句会の月刊誌「阿夫利嶺」に掲載されている連載を編集して掲載しております。※
閉 会
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